注文住宅の予算の決め方|返せる額から総額を考える手順

注文住宅の予算の決め方|返せる額から総額を考える手順
森江一樹
この記事の監修者森江 一樹(宅地建物取引士・2級建築施工管理技士)茨城県で10年以上・100組以上の家づくりに携わった経験をもとに、特定の会社に偏らない中立の立場で解説しています。詳しいプロフィール

注文住宅を建てたいけど、
いくらの家なら大丈夫なのか分からない

——家づくりの相談で、いちばん最初にぶつかる不安です。

この記事では、茨城県で100組以上の家づくりに携わってきた経験から、無理のない予算の決め方を順を追って整理します。ローンの細かい制度より前に、わが家はいくらまでなら安心かを自分で見つけるための考え方です。

目次

結論|「借りられる額」ではなく「返せる額」から決める

最初にお伝えしたい、いちばん大事なこと。家の予算は、銀行が「貸してくれる額」で決めてはいけません。決めるのは、あなたが無理なく返せる額です。

借りられる額は、たいてい返せる額より大きく出ます。そこに合わせて建てると、入居後の生活が苦しくなりがちです。順番はいつも、返せる額 → 総予算 → 家の大きさ・仕様です。

家の総予算は「3つの費用」でできている

予算を考えるとき、本体価格だけを見てしまうのがいちばんの落とし穴です。総額は次の3つでできています。

費用の種類中身目安の割合
本体工事費建物そのものを建てる費用総額の7割前後
付帯工事費地盤改良・外構・給排水引き込みなど総額の2割前後
諸費用登記・ローン手数料・火災保険・税金など総額の1割前後

※割合はあくまで目安。土地の状態や仕様で変わります。広告やカタログで見る「◯◯万円」は本体価格だけのことが多く、実際はそこに付帯工事と諸費用が乗ります。総額で考える習慣が、予算オーバーを防ぐ第一歩です。

STEP1|月々の「返せる額」を決める

まず、毎月いくらまでなら無理なく返せるかを考えます。

  • 今の家賃を基準にする(家賃と同じくらいなら生活イメージが崩れにくい)
  • ただし持ち家は固定資産税・修繕費・光熱費が上がる分も見込む
  • ボーナス返済に頼りすぎない(ボーナスは変動しうるため)

「今の家賃 −(将来の固定資産税や修繕の積立)」くらいの感覚で、少し余裕を持たせるのが安心です。

STEP2|月々の返済額から総額を逆算する

無理なく返せる月々の額が決まれば、そこから借入できる総額の目安が見えてきます。金利や返済期間によって変わるので、ここは数字を出す前に、金融機関の返済シミュレーションや、後述のFP(ファイナンシャルプランナー)と一緒に確認するのが確実です。

大切なのは、いくら借りられるかではなくこの返済額で、この先の暮らしが回るかを先に確かめること。教育費や車の買い替えなど、これから出ていくお金も一緒に並べてみると、現実的な線が見えてきます。

STEP3|総予算から「土地」と「建物」に配分する

土地から購入する方は、総予算を土地と建物に分けます。ここでよくあるのが、土地に予算を使いすぎて、建物の希望を削ることになるパターン。土地は単体でなく、「土地+建物+諸費用」の総額で考えてください。

茨城のエリア別の土地の相場感は「茨城の土地相場」、建物の相場は「茨城の注文住宅の相場」を参考にすると、配分のイメージがつかみやすくなります。

予算オーバーを防ぐ3つのコツ

  1. 打ち合わせのたびに「総額の累計」を確認する
    オプションは少しずつ積み上がります。その都度、合計がいくらになったかを見る習慣を。
  2. 「絶対に譲れないもの」を先に決めておく
    優先順位(自分の物差し)が先にあると、迷っても予算を守れます。
  3. 見積もりは金額でなく「含まれる範囲」で比べる
    詳しくは「相見積もりの正しい取り方」で解説しています。

体験談|建てる値段だけで決めた人の後悔

これまで多くの家づくりを見てきて感じるのは、後悔しやすいのは「建てるときの値段」だけで予算を決めた人だということです。

家のお金は、建てて終わりではありません。住みはじめてから、光熱費・修繕・固定資産税と、毎月・毎年かかっていきます。最初の見積もりが少し安くても、住んでからの負担で差がつくことがある。だから予算は、「建てる値段」だけでなく「暮らしていく値段」まで含めて考える。これが、無理のない家づくりの土台になります。

お金の整理は、専門家と一緒でも大丈夫

とはいえ、ローンの金利や返済期間、補助金や控除まで含めて一人で計算するのは大変です。「何から手をつければいいか分からない」という段階でまったく問題ありません。

すまいのみちしるべでは、ご希望の方に提携FP(ファイナンシャルプランナー)によるライフプランシミュレーション(無料)もご案内しています。教育費や老後まで含めた人生全体のお金の流れから、「安心して住宅に使える額」を一緒に整理できます。

まとめ

  • 予算は「借りられる額」でなく「返せる額」から決める
  • 総額は本体+付帯工事+諸費用の3つで考える
  • 月々の返済 → 総額 → 土地と建物の配分、の順で
  • 「建てる値段」だけでなく「暮らしていく値段」まで見る

「わが家はいくらまでなら安心か」を先に持っておくと、家づくり全体がぶれずに進みます。予算の整理から相談したい方は、家づくり相談のページをご覧ください。中立の立場で、あなたの予算と希望を一緒に整理します。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次