相続した実家を売るときの流れと、空き家の固定資産税|宅建士が中立解説

相続した実家を売るときの流れと、空き家の固定資産税|宅建士が中立解説
森江一樹
この記事の監修者森江 一樹(宅地建物取引士・2級建築施工管理技士)茨城県で10年以上・100組以上の家づくりに携わった経験をもとに、特定の会社に偏らない中立の立場で解説しています。詳しいプロフィール

相続した実家。「売ったほうがいいのは分かるけど、流れも税金も分からない」——相続の相談で、いちばん多い”止まり方”です。

そのまま空き家で放置するのが、いちばん損をしやすい——先に結論をお伝えします。空き家でも税金はかかり続け、建物は傷み、売るにも不利になっていくからです。

私は宅地建物取引士として、茨城で家づくりと不動産の相談を受けています。売る側でも買い取る業者でもない中立の立場で、相続した実家を売るまでの流れと、空き家の税金のリスクを解説します。

※相続税・譲渡所得税・控除など税の詳細は、税理士や所轄の税務署にご確認ください。ここでは不動産の判断を中心にお伝えします。

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目次

空き家でも税金はかかる|特定空家のリスク

空き家は「放置」がいちばん損1税金かかり続ける。特定空家で数倍の例も2建物人が住まないと驚くほど早く傷む3売却傷むほど値が下がり売るにも不利に

まず知っておきたいのが、空き家でも固定資産税・都市計画税は毎年かかるということ。誰も住んでいなくても、持っているだけで課税されます。

さらに怖いのが「特定空家」です。管理されず放置された空き家が「特定空家」に指定されると、土地の税金の軽減(住宅用地の特例)が外れ、固定資産税が数倍に上がることがあります。年10万円だった税金が数十万円に、という例も紹介されています。

※指定の要件や税額は自治体・年度で変わります。詳しくはお住まいの市町村にご確認ください。ここでは「放置するほど不利になりやすい」という傾向としてお伝えします。

相続した実家を売るまでの流れ

相続した家を売るには、順番があります。ここを飛ばすと売却に進めません。

  1. 相続登記(名義変更):故人の名義のままでは売れません。相続登記は義務化されています(手続きは司法書士へ)
  2. 相続人で方針を決める:複数人で相続した場合、誰がどうするかを先に話し合う
  3. 査定を受ける:1社でなく複数社で。相場観を持つ
  4. 媒介契約を結ぶ:売却を依頼する不動産会社を決める
  5. 売却・引き渡し:買主と契約し、決済・引き渡し
  6. 翌年に確定申告:売却益が出たら譲渡所得税の申告(控除が使える場合も/税理士へ)

最初の「相続登記」で止まっている方が、とても多い。ここが済まないと何も進まないので、早めに司法書士に相談するのが近道です。

売る前に考える|古家付き・更地・耐震改修

相続した家は古いことが多く、「そのまま売るか/解体して更地にするか」で迷います。それぞれの特徴です。

売り方向いているケース注意点
古家付きのまま売る解体費をかけたくない/買主が決める古い家は値がつきにくいことも
解体して更地で売る建物が傷んで危険/土地として売りたい解体費がかかる。更地は税の軽減が外れる
耐震改修して売る使える建物で価値を上げたい改修費と、売値のバランス次第

どれが得かは、建物の状態・立地・買主の層で変わります。解体費や改修費を回収できるかを、売る前に見極めることが大切です。

相続空き家の「3,000万円特別控除」という制度

相続した空き家を売るとき、要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を差し引ける特別控除が使える場合があります。税負担が大きく変わる制度です。

主な要件は次のとおりです。

  • 昭和56年(1981年)5月31日以前に建てられた家屋であること
  • 被相続人が一人で住んでいた家であること
  • 売却価格が1億円以下であること
  • 相続開始から3年後の年末までに売ること
  • 耐震基準を満たすか、取り壊して更地で売ること
  • 市区町村の確認書を取り、確定申告をすること

この特例は時限措置で、期限や細かい要件があります。使えるかどうかは個別の事情で変わるので、必ず税理士または所轄の税務署に確認してください。

売る・貸す・活かすで迷ったら

相続した実家は、必ずしも「売る」が正解とは限りません。立地が良ければ、売らずに「貸す・活かす(土地活用)」ほうが得になることもあります。

手放すか・活かすか、立地で何が向くかの決め方は実家じまいの進め方(売る・貸す・活かすの決め方)、茨城のエリア別事情は茨城の空き家・実家じまいで解説しています。片づけ(遺品整理)から考えるなら遺品整理の費用相場と業者選びもどうぞ。

まとめて査定・活用プランを取り寄せる

売るにも活かすにも、まずは複数社の提案を比べること。1社の言い値で決めず、相場と選択肢を並べてから判断すると、損をしにくくなります。

手放す(売る・解体)か迷うなら、空き家の解決プランをまとめて取り寄せられます。

立地が良く「活かす(貸す・土地活用)」も考えたいなら、複数の活用プランを一括で比較できます。

茨城で相続した実家をどうするか

茨城は、水戸・つくばのような便の良いエリアと、郊外・県北のように需要が読みにくいエリアが混在します。同じ「相続した実家」でも、エリアで取るべき道が変わります。

すまいのみちしるべは、茨城・水戸で不動産の無料相談を受けています。

売主でも買取業者でもない中立の立場で、「売る・貸す・活かす」のどれが向くか、いくらが妥当かを一緒に整理できます。遠方にお住まいで、実家だけ茨城という方もお気軽にどうぞ。会社名や状況を伏せたままでも大丈夫です。

よくある質問

相続登記をしないと売れませんか?

売れません。故人の名義のままでは売却も担保設定もできません。相続登記は義務化されており、まず済ませる必要があります。手続きは司法書士の領域です。

空き家バンクに登録したほうがいい?

選択肢のひとつです。自治体の空き家バンクは、需要の少ないエリアで買い手・借り手を探すのに役立つことがあります。売却・活用と並行して検討するとよいでしょう。

いつまでに売れば控除が使えますか?

相続空き家の3,000万円控除は「相続開始から3年後の年末まで」の売却が要件のひとつで、かつ時限措置です。期限が迫ることもあるので、使えそうなら早めに税理士・税務署に確認してください。

解体費用はどのくらい?

構造・広さ・立地で大きく変わります。相見積もりで幅を確かめてください。自治体の補助が使えることもあります。更地にすると土地の税の軽減が外れる点にも注意です。

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まとめ

  • 空き家でも税金はかかる。特定空家に指定されると数倍に。放置がいちばん損
  • 売るには相続登記(名義変更)が先。ここで止まる人が多い
  • 古家付き/更地/耐震改修は、費用を回収できるかで選ぶ
  • 3,000万円特別控除は要件・期限あり。使えるかは税理士・税務署へ
  • 売る・貸す・活かすは立地しだい。複数の提案を比べて中立の第三者と決める

相続した実家をどうするか迷ったら、茨城・水戸のすまいのみちしるべにご相談ください。中立の立場で、あなたの実家に合う道を一緒に整理します。

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